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どうする?60代で貯金ゼロ!今からでも間に合う老後対策

60代を迎え、貯金がゼロだと気づいた時の衝撃は計り知れません。しかし、諦めるのはまだ早いのです。今からでも実践できる対策があります。この記事では、60代で貯金がゼロの方に向けて、具体的な解決策をご紹介します。

60代の貯蓄の現状

まず、60代の平均的な貯蓄額を見てみましょう。

金融広報中央委員会の調査によると、世帯主が60代の世帯全体における金融資産保有額は、平均値が1,689万円、中央値は552万円となっています。

しかし、これはあくまで平均値であり、実際には貯蓄ゼロの世帯も少なくありません。

金融広報委員会の調査では、60歳代・70歳代の2人以上世帯で約20%、つまり5世帯に1世帯が貯蓄ゼロという結果が出ています。

この数字を見ると、貯蓄ゼロの状態は決して珍しいものではないことがわかります。

なぜ貯蓄ゼロに陥るのか

1. 収入と支出のバランスの崩れ

多くの場合、収入が支出に追いつかないことが貯蓄ゼロの主な原因です。

特に、子どもの教育費や住宅ローンなどの大きな出費が重なると、貯蓄を増やす余裕がなくなってしまいます。

2. 老後の準備不足

「まだ先のこと」と老後の準備を後回しにしてしまい、気づいたときには手遅れになっているケースも少なくありません。

3. 金融リテラシーの不足

お金の管理や運用に関する知識不足も、貯蓄ゼロの一因となっています。

適切な金融商品の選択や投資の知識があれば、より効率的に資産を増やせた可能性があります。

60代からでもできる貯蓄対策

1. 再就職や年金の繰り下げ受給で収入を増やす

60代であっても、まだまだ働く機会はたくさんあります。

再就職や副業を検討してみましょう。特に、これまでの経験を活かせる仕事があれば、収入面でも満足度の面でもプラスになります。

また、年金の受給開始年齢を遅らせることで、受給額を増やすことができます。

70歳まで繰り下げると、42%の増額となります1。ただし、健康状態や他の収入源を考慮して判断する必要があります。

2. 支出を見直す

現在の支出を把握することから始めましょう。

家計簿をつけることで、無駄な出費を見つけやすくなります。スマートフォンのアプリを使えば、簡単に家計管理ができます。

また、保険や通信費、光熱費などの固定費を見直すことで、大きな節約効果が期待できます。

例えば、不要な保険を解約したり、携帯電話のプランを見直したりするだけでも、月々の支出を数千円単位で減らせる可能性があります。

3. iDeco、NISAなどの資産運用を始める

60代からでも、少額から始められる投資方法はあります。例えば、投資信託や ETF(上場投資信託)は、比較的リスクが低く、少額から始められる投資商品です。

ただし、投資にはリスクが伴うため、十分な理解と慎重な判断が必要です。

60歳以上でも、一定の条件を満たせばiDeCoに加入できます。

税制優遇があり、老後の資産形成に役立ちます。ただし、受け取り開始年齢や加入可能年齢には制限があるので、詳細を確認しましょう。

4. 社会保障制度の活用

貯蓄がゼロで生活が困窮している場合、生活保護制度の利用を検討することも一つの選択肢です。

ただし、資産や収入などの条件があるため、詳しくは地域の福祉事務所に相談してみましょう。

また高齢者向けの公営住宅や、サービス付き高齢者向け住宅など、住居費を抑えられる選択肢もあります。

地域によって制度が異なるので、お住まいの自治体に問い合わせてみましょう。

貯金ゼロから脱する行動ポイント

1. 諦めないこと

60代で貯金ゼロでも、諦めないことが何より大切です。

小さな一歩から始めて、着実に改善していく姿勢が重要です。

2. 専門家に相談する

ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談することで、自分では気づかなかった改善点や対策が見つかる可能性があります。

多くの自治体で無料の相談窓口を設けているので、積極的に活用しましょう。

3. 健康管理に気を付ける

健康は最大の資産です。医療費の負担を減らすためにも、日頃から健康管理に気を付けましょう。

定期的な健康診断の受診や、適度な運動、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。

まとめ:今からでも遅くない!

60代で貯金ゼロの状態は確かに厳しい状況ですが、決して手遅れではありません。

収入を増やし、支出を見直し、可能な範囲で資産運用を始めることで、少しずつ状況を改善できます。

また、社会保障制度を上手に活用することも重要です。大切なのは、現状を正確に把握し、できることから一つずつ実践していくことです。一人で抱え込まず、家族や専門家に相談しながら、着実に対策を進めていきましょう。

今日から始める小さな一歩が、明るい老後への大きな一歩となります。ぜひ、この記事を参考に、自分に合った対策を見つけ、実践してみてください。